子どもの歯にフッ化物(フッ素)って必要?

息子くんが5ヶ月を過ぎた頃、口腔外科医の義理父から「息子くんへのフッ化物使用についてどう考えているんだい?」という質問がありました。
正直、まだ何も考えていませんでした。
義理父は推奨派です。
義理母は「私は妊娠中からフッ化物のサプリメントを服用していたから、息子たちの歯は丈夫なのよ。」と言います。
どうしよう。。。フッ化物って必要?
もくじ
はじめに
本題に入る前に、「フッ化物って聞きなれないけど、フッ素と同じなの?」と思っている方がいると思うので、少し説明したいと思います。
はみがき剤への表示や宣伝等では『フッ素』という言葉が使われている場合が多いのですが、厳密には、国際純正・応用化学連盟(IUPAC)の勧告によって『フッ素』は元素名であり、水や食品中の無機のフッ素は『フッ化物』と呼ぶことになっています。
少し細かいと思うかもしれませんが、ここでは『フッ化物』と表記していきたいと思います。
そもそもフッ化物ってどのように働くの?
宣伝などの影響からフッ化物というと、『歯に良さそうなもの』というイメージを抱く方が多いのではないでしょうか。
では、どのように良い働きをするのか調べてみました。
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1、脱灰抑制作用
エナメル質表面からミネラルが食事の度に溶け出すことを「脱灰(だっかい)』といいます。
フッ化物は脱灰をすすめる酸への抵抗力があります。
つまり、歯質の強化につながります。
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2、 再石灰化促進作用
本来は唾液が酸を中和してエナメル質表層が再石灰化され元の状態に戻ります。
しかし、脱灰と再石灰化のバランスが崩れるとむし歯になリます。
フッ化物は再石灰化を加勢する応援団なのです。
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3、 プラーク(歯垢)細菌の酸産生の抑制
脱灰をすすめる酸はプラーク(歯垢)がつくり出します。
フッ化物はプラーク(歯垢)がつくる酸の量を抑制します。
フッ化物は毒だって聞いたことがあるけど本当?
これには様々な意見があるようですが。。。
半世紀以上にわたるフッ化物応用の有効性と安全性に関する研究結果に基づき、専門機関であるWHO(世界保健機関)やFDI(世界歯科連盟)、そして、ADA(アメリカ歯科医師会)、日本歯科医師会、厚生労働省などがフッ化物の利用を推奨しています。
しかし、全ての物質がそうであるように、フッ化物も過剰に摂取すれば中毒を起こすとの注意喚起もしています。
要するに、使用方法を守れば薬になるし、守らなければ毒にもなるってことですよね。
さっこ
知り合いの小児歯科医から頂いたアドバイス
多くの加工食品やペットボトルの水にもフッ化物が含まれているため、フッ化物の摂取は、通常の半量を摂取すること。
●3歳以上 : 0.5mg/日 噛むタイプのサプリメントがベスト
●2〜3歳 : 0.25mg/日
●0〜2歳 : 1〜2滴/日 液体フッ化物サプリメント
※乳製品と混ぜないように
尚、一部の小児歯科医は6ヶ月未満のフッ化物摂取は推奨していません。
Dr. M
かかりつけの小児科医から頂いたアドバイス
フッ化物が入った水(料理に用いたものも含む)を1日に120ml摂取することで歯質強化やむし歯予防につながります。
ご家庭の水道水にフッ化物が入っていない場合は、液体フッ化物、噛むタイプのフッ化物ビタミン剤の処方箋を出すことができます。
若しくは、フッ化物が配合された小児用はみがき剤を一日2回使用することでも代用できます。
はみがき剤を選択した場合は、使用量を米粒サイズ(3歳以上はグリーンピースサイズ)にしてください。
Dr. E
我が家が出した答え
ちょうど歯が生え始めた息子くん。いつも何かを口に入れては一生懸命かじっています。
ですから、私たち夫婦は歯茎のマッサージをするついでにフッ化物配合の小児用はみがき剤を1日2回使用することにしました。
おわりに
現在91歳、旦那側の祖母には入れ歯がありません。
自分の歯でおいしく食事を取っています。
また、旦那くんと旦那くんのお兄さんはむし歯知らず。
そんな彼らはフッ化物を生活に取り入れてきました。
ですから、息子くんの生活にも彼らのようにフッ化物を取りえれていくことを選択しました。
今回、私がリサーチしたことと私たちの体験談がフッ化物について悩んでいる方や迷っている方の参考になれば幸いです。
大切なお子さんのことですから、真剣に考えたいですよね。